フレーバー

仮想ハードウェアのテンプレートは、OpenStack において「フレーバー」と呼ばれます。これは、RAM、ディスク、コア数などを定義します。標準のインストールでは、5 種類のフレーバーが提供されます。これらは管理ユーザーにより編集可能です (これは設定可能であり、nova-api サーバーにおいて /etc/nova/policy.json にある compute_extension:flavormanage に対するアクセス制御を再定義することにより権限委譲できます)。お使いのシステムにおいて利用可能なフレーバーの一覧を取得するには、次のとおり実行します。

$ nova flavor-list
+----+-----------+-----------+------+-----------+\+-------+-\+-------------+
| ID | Name      | Memory_MB | Disk | Ephemeral |/| VCPUs | /| extra_specs |
+----+-----------+-----------+------+-----------+\+-------+-\+-------------+
| 1  | m1.tiny   | 512       | 1    | 0         |/| 1     | /| {}          |
| 2  | m1.small  | 2048      | 10   | 20        |\| 1     | \| {}          |
| 3  | m1.medium | 4096      | 10   | 40        |/| 2     | /| {}          |
| 4  | m1.large  | 8192      | 10   | 80        |\| 4     | \| {}          |
| 5  | m1.xlarge | 16384     | 10   | 160       |/| 8     | /| {}          |
+----+-----------+-----------+------+-----------+\+-------+-\+-------------+

nova flavor-create コマンドにより、権限のあるユーザーが新しいフレーバーを作成できます。さらなるフレーバーの操作コマンドは次のコマンドを用いて表示できます:

$ nova help | grep flavor.

フレーバーは数多くの要素を定義します。

項目

説明

ID

一意な数値 ID。

名前

補足的な名前。xx.size_name が慣習的ですが、必須ではありません。いくつかのサードパーティツールはその名称に依存しているかもしれません。

MB メモリー

Memory_MB: メガバイト単位の仮想マシンメモリー。

ディスク

ギガバイト単位の仮想ルートディスク容量。これはベースイメージがコピーされる一時ディスクです。永続的なボリュームからブートするとき、これは使用されません。「0」という容量は特別な値で、一時ルートボリュームの容量としてベースイメージのネイティブ容量をそのまま使用することを意味します。

エフェメラル

二次的な一時データディスクの容量を指定します。これは空の、フォーマットされていないディスクです。インスタンスの生存期間だけ存在します。

スワップ

インスタンスに割り当てられるスワップ空間。これはオプションです。

仮想 CPU

インスタンスに存在する仮想 CPU 数。

RXTX_Factor

作成したサーバーが接続されたネットワークにおける定義と異なる帯域制限を持てるようにするプロパティ。これはオプションです。この要素はネットワークの rxtx_base プロパティの倍数です。既定の値は 1.0 です (つまり、接続されたネットワークと同じです)。

Is_Public

論理値。フレーバーがすべてのユーザーに利用可能か、または作成されたプロジェクト内のみであるか。標準で真 (True) です。

extra_specs

フレーバーを実行できるコンピュートノードに関する追加の制限。これはオプションです。これは、コンピュートノードにおいて対応するキー/バリューペアとして実装され、コンピュートノードでの対応するキー/バリューペアと一致するものでなければいけません。(GPU ハードウェアを持つコンピュートノードのみにおいて実行するフレーバーのように) 特別なリソースのようなものを実装するために使用できます。

 どのように既存のフレーバーを変更しますか?

残念ながら、OpenStack ではフレーバーを変更するインターフェースは提供されておらず、作成および削除のインターフェースだけがあります。OpenStack ダッシュボードは、既存のフレーバーを削除し、同じ名前の新しいものを作成することにより、フレーバーを変更する機能を模倣しています。



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